仁科 茂
Japanese / English

メタファー


仁科 茂 作品キャプション2010

タイトル:メタファー mtaphor
作者:仁科 茂 higeru Nishina
素材:岩石 Rock
サイズ:任意の空間 Arbitrary space
制作年:2010年~

私とは発端である。そして発端は意味を要請するのであって意味ではない。発端である私が奥行きを所有するとは矛盾である。とすれば、「奥行き」とは存在の不透明性を言っているのではなく、方向や姿勢といった動的な現在を決定する因子にたいする信憑性のことであろうか。 (日記より)

どうやら、象山は一つの大きな岩山のようである。一体性の強度とも言うべき岩盤の強度が、皮肉にも戦時中のこの愚行の決め手となったそうである。この岩山から剥がれるように個体となった石はもはや元の一つに戻ることはない。

『山から石を見つけてきては、この場所に並べている。美術作品というも気が引ける。何の役にも立たたない行為』

先日、「松澤宥の作品には、見る側に覚悟が要る」と岡部昌夫さんは私に言った。
何故そのような覚悟を松澤さんの作品は要請するのでしょう?
私たちは過去やあるいは表現されたものを感知した時、あるいは、感知の意味がそれらに対する責務を受け容れるということであるならば、なるほど、私たちは覚悟をせねばなるまい。

制作が進行する限り、私にとってここは胸騒ぎの場所である。

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