木村 仁

mcaf : 2008


松代藩文武学校文学所の床の間に現れた、松代大本営、象山地下壕の写真。手前の碗状の中に折り鶴の片方の羽根が収まっている。周囲に人影は無く地下壕の冷気が迫ってくる。 碗と羽根による形は「羽根プロジェクト」の形。

日本人が持つ碗に託す祈りの心、折り鶴に託す平和への願いを表す。
遺跡ではあるが今もなお確たる存在の輝きを発し続ける地下壕と、祈りのかたちとのコラボレーションによる連作。昨年に続き、日本伝統形式である掛け軸の形を借り表現した。

日本の心に根を下ろす祈りのかたち。
お碗の形はハレとケ、現実世界と夢想する世界を隔てる皮膜。
人々は互いの世界を往来しつつ過去と未来、そして今を生きる。
羽根は折り鶴の羽根の形。広島被爆者少女から芽生えた平和への願いを象徴する。1999年からはじめた「羽根プロジェクト」シリーズの一つ。



1948年 福岡県生まれ
1971年 東京芸術大学美術学部卒業
1973年 東京芸術大学大学院修了 
1986~1987年 文部省在外研究員(アメリカ)
1975年 銀座ギン画廊での個展を始め国内外で発表を行う
1999年より折り鶴の羽根をモチーフにした「羽根プロジェクト」を開始
2002年 日韓共催ワールドカップを機に、松代大本営をテーマにした現代美術の祭典を始める。
1999年より折り鶴の羽根をモチーフにした「羽根プロジェクト」を開始。
2002年 日韓共催ワールドカップを機に、松代大本営をテーマにした現代美術ワークショップを、千曲市、蔵し館における個展と同時に開催。
2002年 アートまちかど、および松代大本営、舞鶴山地下壕口にて韓国と日本のパフォーマンスを企画。
2004年「エコール・ド・まつしろ倶楽部」発足にあたり「まつしろアート専科」を設け、現代美術ワークショップを「まつしろ現代美術フェスティバル」に改名し、文武学校にて個展と同時に開催。アジアと日本のパフォーマンス企画。
  2005年より現代美術作家の協力参加のもと、現在の「まつしろ現代美術フェスティバル」の原型が出来る。
信州大学教授。

メッセージ

現代美術の中に萌芽する社会性を素直な感覚で育ててゆきたい 。



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